投稿日 2026/06/23

WAVE BIKE CO.が本格的に始動します。ブランド側に動きがあったので、紹介しようと思います。創業者はランドンで、Tonic Fabの片割れになります。僕が出会った時のTonicはランドンとトニーだったのですが、途中でランドンが離れてTonicはトニーだけになりました。とは言え、彼らは今でも友達で、昨年のMADEでは一緒にブースに立っていましたし、WAVE BIKE CO.のデザインにもトニーが関わっています。
上のバイクはランドンが去年のMADEに持ってきていたプロトタイプで、Tonicの工房で製作されたハンドメイドです。MADEの会場で軽く乗ったのですが、ランドンと僕は身長が近く、ほぼマイサイでした。ランドンのデザインらしく詰められたリアセンターがポイントです。また、何にでも使えるバイクを目指したというだけあって、フォークには大量にアイレットが見えるため、大装備のバイクパッキングなどにも対応しています。
ツーリングに主眼を置いたバイクならホリゾンタルに近いTT角で前三角を大きくしがちですが、このバイクはそこそこのスローピングフレームかつドロッパーポストを採用しているので、シングルトラックや悪路でも余裕を持って楽しめるという狙いがあるはずです。
とりあえずは僕のボディジオメトリーを教えてくれと連絡があったので、僕のサイズのフレームがプロトタイプとして製作されることになりそうです。彼から提案があったということは僕には断るというオプションはありません。価格であったり、仕様であったりはこれからになると思いますが、今の所は少数のバッチをTonicで作ってから、2027年に台湾でプロダクションに入るのを目指しているとのことです。今年のMADEに出展はしませんが、MADEの前後のどちらかにランドンの自宅でブランドのローンチパーティーのようなライドイベントを企画しているようです。また、上のグリーンのプロトタイプバイクもメディアに貸し出される予定があるとのことで、今後は露出が増えると思います。
こんなフレームが出るというのは頭の片隅にでも留めてもらえると助かります。

こちらはTonic FabのRy Cooderです。トニーがはっきりと「チャーリー・カニンガム・スタイル」と表現していましたが、先日亡くなったばかりの不世出の天才、チャーリー・カニンガムのバイクにインスパイヤーされたものです。

こちらが去年のMADEで展示された1979年製のカニンガムで、世界初のアルミニウム製MTBです。40年は時代を先取りしていたような、先進的な試みが多数盛り込まれています。詳しくはバイシクルクラブで書いていますので、是非ご覧ください。


そんなカニンガムの伝説的名車からデザインを引用しているのですが、もちろん29er化やディスクブレーキを筆頭に現代的にアップデイトされています。フロントフォークが自家製のTANGEスイッチブレード型だったりで、90年代からのモチーフもあります。こちらも販売に向けて現在動いており、おそらくMADEでも展示されると思います。

その後、アップデイトがあり残念ながらカニンガムスタイルのステムはあまりに調整範囲が狭いということでデザインに変更が入るようです。

フォーククラウンが見えますが、TANGEスイッチブレードの再現度は非常に高いです。Ry Cooderはトニーの完全ハンドメイドになるので、安くありません。この為替もあり、最新のカーボンフレームくらいの価格になるとは思いますが、こちらはWAVE BIKE CO.と違い、予算が潤沢にあり、納期が正確に見えなくてもあまり気にしない方におすすめします。
こちらのフレームも僕サイズでオーダーすることが決まっています。やはりこれからは UDHだろういうことで、要望を入れると軽量なUDHエンドも可能だとのことなので、もしかしたらSRAMで組むことになるかもしれません。

こちらはトニーが去年のMADEで発売したZINEです。自転車業界で本当の天才に出会うことはあまりないのですが、トニーに関しては天才的エンジニアであるのと同時に、アーティストでもあります。彼の書く絵はローブローアートというカテゴリーに入ると思うのですが、独創的なフレームビルディングを得意としながら同時にアートにも秀でています。まさに彼のポリシーである"Make Stuff"を地で行きます。
あまり自分で取り扱うブランドを絶賛するのはウソっぽくて好きではないのですが、彼の作るバイクが好きな理由は、見た目がカッコいいのは当然、自転車として十分な強度を持つ、これを両立していることです。そもそもブランドの立ち上がり自体がダートジャンプ用のMTBフレームからだったので、多くのノウハウを持っているのです。
ただ、ランドンもトニーもあまりSNSで活発ではなく、積極的にIGなどで発信したり、連絡を入れたらすぐに返事があるようなタイプではないです。素晴らしいブランドであっても知る人ぞ知る、というポートランドのカルト的ブランドという立ち位置のため、一人のファンである僕がこうやって販売を手伝っているという感じです。

という訳で、二人の天才がそれぞれ別のバイクを開発中なので、価格も納期もスペックもはっきりしないのですが、ぜひオーダーをご検討くださいというむちゃくちゃなお願いでした。Tonicの方はもう少し納期は早いと思います。詳細はお問い合わせください。