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2017年2月欧州出張紀行 [1]

MTのパスワードもパスワードヒントも紛失してしまい、ブログの更新をすることができなかったのですが、なんとか復旧してここに新たなエントリーをお届けできることになりました。そろそろ一新したいと思ってはいるのですが。


さて、今月上旬にドイツ、ベルギー、フランスと3ヶ国の出張に行ってきましたので、その模様をお届けします。なぜこんな中途半端な季節だったのかと言うと、単純に航空券が安いからです。本業が一番暇な季節なのと同時に、航空券が安いということはもう、行くしかありません。どれくらい安いのかと言うと、伊丹から羽田に一旦飛んで、フランクフルトへの単純往復で約10万円です。しかも、仕事でクレジットカードを酷使するので、マイルをあれこれして事実上無料です。


世間ではプレミアムフライデーとか言って、金曜日の昼過ぎに社員を会社から追い出す施策を政府と経団連が進めているようですが、僕は違うと思うんですよね。まとまった休暇と言うとGWやお盆、年始年末になりますが、この同じようなタイミングで民族大移動するのは、航空券やホテルなど、あらゆるコストが高くなるし、混雑するし、壮大な無駄です。平日であろうと、それが1週間であろうと休みたい時に休める、そんな社会を実現させるべきだと思うのですが。


あまり「海外では〜」と言うと嫌われるのは承知なのですが、魅力的な自転車イベントやレースが海外で数多く開催されており、友人などに「1週間ほど休んで一緒に行こう」と誘うと、ほとんどの場合彼らは暗い顔をして「会社を辞めないと無理」と言います。会社を辞めて再就職までの繋ぎのタイミングでしか長期間の休暇を取れない社会というのが現状です。


北米ブランドのメーカーの人に聞くと、いわゆるエンデュランス・ロードというカテゴリーがあり、日本国内では不人気なのですが、北米や欧州に行くと、これが一番売れるカテゴリーになるそうです。いかに、長距離のツーリングや旅が浸透しているのかが分かります。業界としても、レースだけじゃなく、もっとツーリズムに取り組まないと成長が見込めず、先は見えています。


この自転車業界、僕の知る限りでも、90年代のMTBブーム、ゼロ年代のランスブーム、後半にはリーマンショックの影響を受けながらも、ピストブームで再浮上、そしてピストバブル崩壊後は弱虫ペダルなど、「業界が積極的に何もしなくても勝手にブームが来る」という、ぬるま湯に浸かりながら上を見ているとエサが勝手に落ちてくるような状態でした。これからはもっと厳しい時代が来る・・・と言いたい所ですが、結局の所、また何かのブームが来るんですよね。いや、そう願いたいものですが。そう、自転車業界は永遠に懲りないし、他力本願なのです。そもそも、シマノさんというコンポーネントの覇者でさえ決算レポートで「天候不順のために売れなかった」と書くくらい、人知を越えた不確定要素が色々とあって読めない世界というのが本当の所だと思います。


前置きが長くなりましたが厳冬期の欧州はお奨めできない部分もあるので、少しずつ話を進めて行きたいと思います。


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前回欧州に行った時と同じ様に、欧州内の移動はTGV、Thalys、ICEの様な高速列車を使いました。欧州の高速列車はエアラインと同じく早割のようなシステムがあり、事前にオンラインで購入するのがお勧めです。非人道的なLCCを使うよりも楽に、安く移動できます。上の画像は、フランクフルト空港〜ケルン間だけなぜかフィジカルのチケットが郵便で送られてきた所です。あとの区間は検札時にiPhoneでバーコードを提示すればOKでした。


欧州の駅には改札口というものが設置されていない場合がほとんどで、自転車の場合はそのまま押して行くと段差さえなく、特に担ぐ必要も無く車内に持ち込めてしまう場合がほとんどです。なので自転車での旅はストレスフリーです。今回もギリギリまでブロンプトンを持って行くか悩んだのですが、寒さに負けて手ぶらです。手ぶらの旅もそれはそれで自由で良いのですが。


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フランクフルト空港と長距離列車の駅は隣接していますので、そのままICEに乗ってケルン駅です。高速で走る長距離列車、間近で見るととても汚いです。新幹線がいかに綺麗に保たれているのか分かります。


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ケルンの駅前にはケルン大聖堂があります。実は、大した知識も無かったのですが、実際に見ると震えますね。大きすぎてiPhoneの画角では収まりません。600年掛けて建築されたそうですが、一部のステンドグラスがリヒターによるモザイクになっています。それがまた良いのですが、賛否両論あるんですね。


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なぜケルンに足を運んだのかと言うと、これです。ビールです。ケルンにはケルシュというスタイルのビールがあり、本当の意味でのケルシュはケルンまで行かないと飲めないのです。特徴はこのグラスで、古くからあるパブに行くと、何も言わずにこれが出てきます。グラスが空くと勝手にお代わりが運ばれてくるシステムで、その際にはコースターにボールペンで1本の線が追加されます。コースターでグラスをフタするとお代わり不要を示し、お会計の時はコースターを見せると、ウェイターがでっかいガマ口を持って来るので現金で支払います。が、ここはニュースクールなお店なのでケルシュ以外もありますし、勝手にビールがどんどん出て来るようなこともありません。


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メニューです。店員さんも英語が話せたし、ビールの種類もケルシュ以外が揃っています。ヘリオスというビールが200mlで1.7ユーロです。ビールの種類によって微妙に量が違うのも不思議ですね。


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大変良いお店でした。Braustelleという店名で、マイクロブルワリーです。ケルンでケルシュを飲むと言う、ビールマニアとして一つの野望が達成された瞬間です。


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スーパーで仕入れたケルシュの缶達。旅の序盤でこの荷物は大変ですが、1本0.9ユーロとかで買えるので、我慢できず。今回は全てAirbnbで宿を取ったのですが、このケルンの宿で一番トリッキーなチェックインを要求されました。


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建物から通りを渡った所に駐輪場があり・・。


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その鉄柵にダイアル式の大きなロックが付けられており、教えられた番号を回すと本体がパカッと開いて部屋の鍵を取り出すというスタイルでした。チェックアウトもここに鍵を戻します。廊下がめちゃめちゃ大麻臭い以外は快適でした。あと、ドイツでは日本で言う1Fが地階扱いなので、日本での2Fが1Fになりますので、注意です。なので、部屋は3Fだ、と言われたらそれは4Fになります。


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ケルンのBastiansと言うパン屋さんで朝食です。チーズとパンの量が凄いんですよ。パンの下に紙袋があって、余ったパンはチーズを挟んで持って帰るスタイルです。これで15ユーロくらいだったと思います。日本で外食して、チーズの盛り合わせみたいなやつを頼むと、ポーションが少なくて震えますけどね。


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翌日、ケルンから電車で20分ほど北上すると、デュッセルドルフという街に行ってみました。なぜ、わざわざここまで来たのかと言うと、アルトというビールを飲むためです。ケルンとデュッセルドルフはそれぞれケルシュとアルトと言う完全にスタイルの違うビールを持ち、それはガンバとセレッソ、アディダスとプーマのような永遠のライバル関係にあるのです。


ここはUerigeという老舗で、最初にアルトを頼むと、永遠に何も言わずにウェイターがアルトを持ってくる系のお店です。真っ昼間に行ったのですが、客はお年寄りしかおらず、老人ホームかと思いました。


さて、このアルトとケルシュ、日本では1994年から短い期間、第一次地ビールブームと言うのがあり、三セクや日本酒の酒蔵のような所が、ドイツから醸造設備を取り寄せ、醸造家を招いてビール造りを始めたのですが、それがドイツの北の方から来た醸造家なら、ケルシュやアルトも伝授されたのです。多くはその後のブーム終焉で舞台から去ってしまうのですが、その名残で第一次地ビールブームを生き抜いたブルワリーでジャーマン・スタイルのアルトやケルシュを得意とする所が今でも多く、僕も好きなスタイルだったのです。なので、アルトやケルシュを本場で飲んでみたい、という願望は常に持っていました。


ドイツでビールというと、オクトーバーフェストみたいに、ジョッキでピルスやヘレスをガンガン飲むスタイルが有名ですが、あれはドイツでも南のミュンヘン辺りです。ほんの数十キロ離れたケルンとデュッセルドルフでもこれだけ文化が違うのに、数百キロ南に離れたミュンヘンとなると、どれほど違う文化があるのだろう、と思うのです。やはり、10月にミュンヘンのオクトーバーフェストに行く、という経験は必要なようです。


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デュッセルドルフからケルンに戻ってきて、Thalysに乗ってブリュッセルに向かう前に駅前にあるFrüh am Domでさらにケルシュとブルートヴルストという血のソーセージを。旨い!ドイツはメシが不味いとか言いますけど、パンとチーズとビール、あとジャガイモ料理に外れは無いし、とても安いですね。僕はドイツに住めるかもしれません。


長くなったので続きます


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