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日本語で読める世界最高の自転車乗りのためのポートランドガイド[その1]

NAHBS@シャーロット〜ポートランドの旅から帰国しました。シャーロットはまぁ・・自転車の街としてはこれからですね。約半年ぶりのポートランドは色々と新しいお店ができたり、変わったな、と思うことも多かったです。刻一刻と変化して行く街です。そんな訳で、記憶が新しいうちにTKC流のポートランドガイドを残しておきたいと思います。


●ポートランドでのスケジュールを立てる
ポートランドと一口に言っても広いエリアになります(LAほどではありませんが)。なので、最低でも1週間の旅程を組んでください。可能なら、週末を跨ぐ方が良いです。何かとイベントもありますので。そうなると、水曜日の夕方に飛び、水曜日の昼過ぎ辺りにポートランド入り、帰国は火曜日の朝に飛び、水曜日の夕方に帰国、という感じになると思います。この日程でも、実質は5日間しかありません。これでもタイトだと思います。また、水曜日を起点にしたのは特に意味はありませんが、水曜日定休日の自転車店さんが多いと思いますし、ポートランドの飲食店も水曜日定休日の所が結構ありますので。


エアラインですが、成田発で、SF(SFO)経由かシアトル(SEA)経由が良いと思われます。が、SFOかSEA経由にするとチケットが一気に高くなってしまいますので、最近はSEA入りしてレンタカーを調達、そのまま3時間のドライブをしてポートランド入りすることが多いです。PDX-SEA間は運航機材がとても小さなプロペラ機だったりするので、何人ものサイクリストが大きな自転車の箱を何個も積むのはスペース的な問題もあって、結構リスキーですね。ANAのSEA-NRTなら正午辺りのフライトですし、運航機材が787なのでなかなか良いですよ。


●ポートランドに自転車を持参する
「自転車乗りのためのポートランドガイド」なので、日本から自転車を持参する前提にて進めますが、サイクリストにとってはタフな時代となっています。航空会社は年々と無料で預かってくれる手荷物の個数/容積/重量を絞ってきています。ANAエコノミーなら無料で預けることができるのは、23kg以内で三辺の和が158cm以下の荷物が一つだけです。


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さすがにこの時は自転車1台、フレーム2本、コーヒーとビール大量だったので、シアトル・タコマ国際空港でオーバーチャージを$30くらい取られた気がします。


試してみると分かりますが、三辺の和が158cmの段ボールにロードバイクを詰め込むのは結構大変で、シューズ、ヘルメット、ウェア類などをクッション代わりに詰め込むと、簡単に23kgに迫ってきます。なので、機内持ち込みの可能なサイズバッグに限界まで詰め込んで、さらに肩にトートバッグやショルダーを掛けるなど、体に荷物を装着してみましょう。体力は必要になりますが、これで結構な量を詰めます。それが辛いなら、大人しくオーバーチャージを払うのも手です。ちなみに工具、CO2ボンベなどは機内持ち込み不可なので、自転車の箱に入れます。また、再パッキングのことを考慮してガムテープを1ロール持参しましょう。現地で探すのは意外に面倒です。


友人などと行くなら、その中にその航空会社の上級カスタマーがいる場合も多いと思います。ANAならダイアモンドメンバーなど。そんな人と一緒にチェックインすると、荷物が多めに積めたり、ラウンジがフリーで使えたりするので、お奨めです。


色々と書きましたけど、オーバーチャージはその担当者次第でチャージされたり、されなかったりします。が、国内発の時は結構厳しく大きさを測られて、厳密にチャージされる傾向が強いと思います。あと、海外でも日系の担当者もキツいです。大きさであれこれ悩んで、無理に小さい箱に詰め込んでダメージを受けるよりも、オーバーチャージを払って預ける方が結果的に安くつく場合もありますので、そのあたりのバランスも考えてください。航空会社のカウンターで喧嘩して1時間モメた、なんていう武勇伝をしばしば聞きますが、サイクリストのイメージが低下するだけですので、あくまでもジェントルに交渉しましょう。


ちなみに僕はANAのスーパーフライヤーで、スターアライアンスのGOLD相当なので、オーバーチャージを払った記憶はほぼありません。mr.tさんの示す一つのソリューションが分割バイクの導入ですね。これならオーバーチャージを回避することが可能です。


●ポートランドでの通信手段を確保する
最近は4GのモバイルWiFiルーターを1,000円/日以下でレンタルできますので、これを予約して空港でピックアップして持って行くのがいいのではないでしょうか。複数台で接続できますし、最近のやつは電池の持ちも良いです。iPadがあればカーナビ代わりになりますし、かなりお奨めです。スマートに現地SIMならT-Mobileが良いと思います。1ヶ月2.5GBのデータプランで、電話番号も貰えます。$60でアクティベーション料が$10で、合計$70に税金でした。ただし、SIMフリーの携帯電話が必要ですのでご注意を。マイクロSIMも可能なようです。T-Mobileの店はあまり街中に無いみたいですので、ご注意ください。


昔は現地SIMがあればテキストメッセージが使えてやり取りが楽だったのですが、最近はfbのMessengerなど色々な方法があるので別に電話番号は必要なくなったようが気がしますね。


●ポートランドでサイクリスト的に泊まる
最も手軽にポートランド感を味わえるのはAce Hotelしかないでしょう。ただし、思いっきり街中にありますので、何をするにもお金は掛かります。


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ここで写真を撮ってinstagramに上げるといいねが稼げるとお奨めです。Ace Hotelは街中にあるため、色々なアクティビティに便利なのですが、問題は駐車場です。基本的にストリートに路駐するのですが、その道路規制が複雑怪奇で、看板をいくら見ても理解できなことが多いです。時間帯、曜日で細かく規制が変わるので、油断してるとチケットを切られます。とりあえず最低限は路肩に黄色もしくは赤のラインが入っている所は絶対に停めてはいけません。消火栓など、色々な理由で禁止になっているのです。


Ace Hotelの場合なら道路を渡った所に駐車場があるのですが、$25/日とそれなりお高いです。数人でシェアするなら大した金額じゃないと思います。ポートランドの街中を集中的に観光したい、というならポートランド国際空港からタクシーでホテルまで直行して、自転車を組み立てて、全ての移動を自転車で行う、という方法もありますが、正直あまりお奨めできません。買い物をして大きな荷物を運べないのはもちろん、天気の不安定な時期なら雨に降られる、さらに日本にはないシステムのバイクレーン、独特の自転車での交通マナーなど不慣れなことを強いられることになるので。


もう一つ、The Bensonというホテルがありますが、こちらは1913年創業の、大統領も宿泊したこのあるという、格調高いホテルで、その歴史的な建物も素晴らしいです。一度だけ宿泊したことがありますが、自転車を持ち込みむには少し躊躇するほどの荘厳(までは行きませんが)な雰囲気なので、宿泊する側にもそれなりの高い意識が求められる様が気がします。特に、バンケットルームでパーティなどが開催されていると、華やか過ぎて圧倒されますよ。でも、古き良きポートランドはこんな感じだったのかな?と当時を偲ぶことができるのです。特にロマンティックな新婚旅行などにはAce HotelよりもThe Bensonをお奨めいたします。ロケーションもAceの近所で申し分ありません。


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レンタカー有りで、安く上げようと思うならサウスイースト(SE)かノースイースト(NE)と呼ばれる、ダウンタウンから川を渡った向こう側にホテルを取るも手です。NYならマンハッタンから橋を渡ってブルックリンで泊まる感じですね。NEに位置するオレゴン会議センターの周辺にはホテルが多数ありますが、残念ながらこのエリアはそれほど面白い所ではありません。もっと南のバーンサイド沿いにあるJupiter Hotel、Eastside LodgeはSEの結構良い場所にあります。拠点とするには悪く無いと思います。歩いて行ける範囲にブリュー・パブもPlaid Pantryというコンビニもあります。Jupiter Hotelは古いモールをリノベーションしたブティックホテルの一種で、価格も安いのですがクラブスペースを持つため、AM2頃までうるさいので、あまりお奨めいたしません。Eastside Lodgeはかなり古いのですが、激安の割に比較的綺麗に直してあり、個人的にはエレベーターが遅い事くらいしか不満はありませんでした。とりあえず、モーテルであればHotels.comで探すのが良いかと思います。


という訳で、僕のリコメンドはダウンタウン(SW)であればAce Hotel、NEであればEastside Lodgeです。Eastside Lodgeなら駐車場が無料なのはもちろん、WiFiも結構速かったです。Ace HotelのWiFiは激遅、とだけお伝えしておきます。ちなみに、ホテルはどんな高級ホテルであっても、激安モーテルであってもほとんどの場合は部屋の中に自転車を持ち込み可能です。車の中に放置するのはとても危険なので止めましょう。


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ちなみにこれがポートランドのコンビニ、Plaid Pantryです。最近はセブンイレブンも増えていますが、やっぱこっちでしょう!


あと、以前から気になっているInn at Northrup Station。NWなので、ダウンタウンの北の外れになってしまいますが、その名の通りTriMet(路面電車)の駅のすぐ前に位置します。空港からタクシーでこのホテルまで直行して、後はTriMetと自走を組み合わせてポートランド市内を観光する、という手段も使えると思います。TriMetには自転車の持ち込み可能なので、天気の安定した夏であれば存分に遊べると思います。ここも古いモーテルをリノベーションした物件で、それぞれが面白い内装に仕上げられています。人によっては落ち着かないかもしれませんが。ちなみに、Chirs Kingから近いので、グルメセンチュリーに参加する方には便利だと思います。


●ポートランドで自転車に乗る
まず、安全は全てに最優先します。もちろんヘルメット着用にて。自転車で移動していると、ちょっとだけそこのストリートの一方通行を逆走すれば簡単に辿り着くんだけど・・という場合がありますが、絶対にダメです。大阪市内のようなフリーダムさというか、無法地帯な場所で普段乗っていると結構衝撃的ですが、歩道を自転車で走るのはダメ、一方通行を逆走すると他のサイクリストにめっちゃ注意される、もしくは怒られると思います。あと、車の横をすり抜けるのも車からはかなり嫌われるようで、僕も一度めちゃめちゃ怒られたことがあります。幅が狭いなら、大人しく信号が変わるまで待つのが良さそうです。


どこかに行きたい時はGoogle Mapで自転車ルートを検索できますので、これを活用しましょう。なぜこんな遠回りで面倒そうなルートを?という場合がありますが、一方通行や色々な理由によりGoogle先生が提案してくれたルートですので、間違いありません。でも、やっぱ一番間違い無いのはローカルの自転車乗りが教えてくれるルートですね。


脅かすようなことを書きましたが、バイクレーンが整備され、自転車の権利が認められている街ですので、こちらがルールを守っている限りはビクビクする必要はありません。手信号を出してアピールして、堂々と走りましょう!


僕もライドに関しては、それほどポートランド周辺を乗り込んだ訳ではありませんが、参考までに昨年のグルメセンチュリーのコースRapha Lunch RideのコースがStravaにありますのでどうぞ。


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グルメセンチュリーの方はグルメセンチュリーのコースだけあって歴史的な街道を通ったり、それはそれは素晴らしいルートを辿りますが、日本のようにコンビニ、自販機などは一切ありません。十分な補給を持って走ることをお奨めいたします。150km超ですので、景色を見ながら走ると丸一日掛かると思います。なので、車で出かけてどこかにデポ、峠をカットして平地の部分だけを楽しむのもありだと思います。去年の模様はブログに書いてあります


逆に、がっつりと峠を走りたいなら、Rapha Lunch Rideのコースが良いかと思います。スカイラインという有名なルートが含まれます。距離もほど良いので、早起きして午前中にはホテルに帰ってこれるでしょう。こちらに簡単な感想文があります。僕は走ったことが無いのですが、Signalのモデル名として採用されているポートランドでは定番のグラベルロード、Saltzman Rdを含むルートも良いのではないでしょうか。こちらにルートが紹介されていますが、24マイルとほど良い距離です。



こちらもMt. Hoodまでは行きませんが、市内から東へ走り、さらに市内へ戻って西側の山岳へ向かうというコース。153kmで2,000mの獲得標高ですので、豪脚の人でも十分満足できるのでは?


アドバイスとしては、5日間のポートランド滞在なら、100kmと50kmのライド各1回を行うのが
限界ではないかと思います。あまりパンパンに詰め込むのは時差の影響もありますので、体調を見ながら、という感じにしましょう。海外でライドする時は余力を残すのがポイントだと思います。無理は禁物です。


そう言えば、MTBでのライドについて触れませんでしたが、ポートランドはMTBには不向きな街なのです。日本と同じように、トレールの問題も存在します。ちゃんとしたトレールを走るなら車で1時間ほど東のフッドリバーの方まで行く必要があり、オレゴンのMTBの聖地はもっと南にある街、ベンドが聖地です。残念ながら今まで行くチャンスは無かったのですが、誰に聞いても行くべき、というのでぜび行ってみたいです。その前に自転車が無い・・。6月のグルメセンチュリーはベンドでMTBライドなので、間違い無くLife Changingなイベントになると思います。



Lumberyard Bike Park
番外編です。NE82ndなのでかなりダウンタウンより東側になるので車が必要になりますが、インドアのバイクパークです。しかも、パブが併設されており、食事も可能です。手ぶらで行ってもヘルメットからシューズから、すべてレンタル可能です。安全なパンプトラックもあり、プロばかりで乗りにくい、という雰囲気ではありませんので、雨で自転車が乗れない時などに挑戦してみてください。実はポートランドの業界人達も通っています。


[その2]へ続きます。次回は「ポートランドで食べる」からスタート。


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