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シクロクロスタイヤの貼り方

お金の取れる情報である、と絶賛頂きましたので、僕が大枚を使って勉強したノウハウを全面的に披露させて頂きます。シクロクロスタイヤの貼り方です。


もちろん、タイヤの貼り方はなんでも良く、100軒のショップさんがあれば、100通りの貼り方が存在するはずです。しかし、結果的にレース中にタイヤが剥がれなければその手法は間違っていない訳ですから、もし皆さんが独自で編み出した貼り方で無事シーズンを終えられているなら、その手法は正解だと思います。ですので、僕の方法が絶対と言う訳ではありませんので、御理解ください。


まず、ポイントはCX Tapeを使うことです。国内で輸入代理店が存在しないのですが、CXに熱心な自転車店さんで入手可能です。軽く検索した感じでは、Aboveさん、Blue Lugさん、hutte 8to8さんで在庫があるようです。


CX Tapeとは何ぞや?ということですが、これはリムに1周巻いてから、その上にタイヤを貼って接着力を高めるものなのです。MIYATAのTU用テープを想像される方も多いと思いますが、全然違います。


使用方法は、まずタイヤのフンドシ(コットン製フラップ)に数回セメントを塗っておきます。僕はパナのチューブ式セメントを使用し、コンビニの袋に手を突っ込んで、指で塗っています。実はこれが意外と肝心なんです。コットン製であるため、どうしても雨や泥のレースでは水が侵入して、このコットンが水で湿ってしまうのです。こうなると、接着力は一気に低下します。なので、予めリムセメントを塗布して、水が染み込みにくくします。その昔は、コニシG17を使っていた人も多かったそうですね。


もちろん、リム側にもセメントを塗って、乾かし、を2〜3回やっておきます。ここまでやると、後は振れ取り台の上にホイールをセットして、バルブホールをまたがないようにCX Tapeを巻いていきます。CX Tapeは両面テープ式になっていますので、リムに貼った反対側の紙を剥がし、接着面を露出させると、ここにリムセメントを塗っていきます。


数分待つと、CX Tapeがリムセントと化学反応を起こしてドロドロに溶けてきます。そこで、すかさずタイヤを貼ります。結構タイヤによってはキツいので、予めタイヤに空気を入れて延ばしておく方が良いです。そして、手早くタイヤのセンターをなるべく出します。


ここからは来季への課題なのですが、CX Tapeがドロドロになっている瞬間にタイヤを貼るのは結構難しくて、綺麗に一発でセンターを出すのも、これまた難しいのです。手は汚れますし、タイヤのトレッドにCX Tapeの溶けたやつが付着したり、なかなか一発では上手く行かないのです。なので、それを回避するには、CX Tapeをリムに貼った時点ではタイヤ側の両面テープの保護紙を剥がさず、タイヤのフラップ側にセメントを塗ってからタイヤを貼り、位置を合わせてからサイドから一部予め出しておいた保護紙を剥がすのはどうかと?綺麗には貼れそうですが、接着力の低下が懸念され、なかなか実行には移せないのですが。この辺りは来季への宿題としておきましょう。


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ちなみに、リムのサイドはこんな感じで養生テープで保護しておきましょう。これをやると、リムのサイドまでキッチリとリムセメントを塗り込めるので、結果的に強固にタイヤを貼ることができます。あと、サイドにリムセメントが付着すると、後で掃除するのが面倒なので。トレッドやタイヤのサイドに付着したセメントは固まってしまう前にウエスにうすめ液をちょっとだけ浸して、それで拭くと綺麗になります。


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さて、これで終わりでは無いのです。ここからのもう一工夫でタイヤの寿命が一気に伸びます。タイヤサイドへ「アクアシール」と呼ばれるものを塗ります。これも登録商標だと思うのですが、僕はコニシのバスボンドQ色調クリアーというのを塗りましたが、結果は良好です。FMBのサイドには元からアクアシールのようなモノが薄く塗ってありますので、メーカーも「アクアシールは塗らなくていい」と謳っているのですが、絶対に塗った方がいいです。


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こちらもFMBですが、アクアシールを追加で塗らず走るとこんな感じで剥がれてきます。これでも一応、剥離が始まってからG17やアクアシールを塗って誤魔化してきたのですが、止まりません。この隙間からどんどん浸水して、結局はリムにフラップを残してタイヤは剥がれてしまうでしょう。


TUタイヤはサイドがとても薄くできていますので、路面に尖った石が落ちているコースではサイドが一気に弱ります。最悪は1レースでサイドを何カ所もカットしてしまい、パンクはしなくても、苦労して貼ったタイヤがレースで使うには耐えないレベルまで劣化してしまいます。なので、タイヤのトレッドは十分に残って、まだまだグリップするレベルであっても、タイヤのサイドが先に劣化して寿命を迎えてしまうのです。アクアシールでサイドを保護するのはとても重要です。


これで終わりではありません。レース後のメンテナンスも重要です。特に雨のレースなら、帰宅してすぐにホイールをバイクから外し、タイヤの空気を抜いてからバルブホールから水抜きをして、日陰で乾かしましょう。チューブラーリムの中に結構な浸水があると思います。これを放置すると、翌週のレース中にタイヤがキャンバーで剥がれる確立がぐっと上がります。なので、自転車を車に積載する時は、基本的に車内が良いと思います。外積みすると、雨の移動中ならリムの中に浸水する恐れがありますので。僕は車のサイズで物理的に車内積みが面倒なので、外積みにしていますが、是非決戦ホイールだけでも車内積みをお奨めいたします。


最後ですが、どうせここまで苦労してタイヤを貼るなら、良いタイヤを使いましょう。ここまでやると、タイヤも剥がれませんし、高いTUはヒヤッとするリム打ちでもパンクしません。上のボロいFBMはパンク無しで20レース近く走っていますが、コストパフォーマンスを考えると格安だと思います。逆に言うと、折角のデュガスやFMB、チャレンジのチームエディションでも、正しい扱いをしないとすぐに寿命が来ます。


Tonic Fabrication Magnum CX
高品質なTUタイヤを正しくリムに貼り、そしてレース後にメンテナンスを行う。これが良い成績への近道です。長くなりましたが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。



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