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関西シクロクロス 第8戦 滋賀県希望が丘文化公園 参戦記

久しぶりにこのシリーズ復活します。これ以前の成績はここと、ここにまとめてあります。


今季の関西CXは11月10日の#2東近江の5位から、丹波6位、日吉9位、くろんど8位、烏丸半島6位と5戦連続一桁フィニッシュを果たしており、自分でも驚く位の安定感を見せていました。ただ、ここからあと15〜30秒前のパックが遠く、表彰台には1回も乗れずにここまできました。


原因は色々あるのですが、考察すると最後は「自分に負けている」に尽きるのです。高価なパワーメーターを導入し、西薗コーチにメニューを作ってもらい、僕のようなアマチュアの選手としては望外の体制で夏からトレーニングに励んできたのですが、そのトレーニングでも自分に負けてしまうことがしばしばあるのです。このコーナーを立ち上がって、あの標識まで全力でスプリント、と決めていても、その手前で足を止めてしまう。


コーチがしつこく言っていたのは、「出し切る」ことでした。パワトレと今では呼ばれるパワーメーターで出力を管理しての近代的なトレーニングとは言え、最後の最後には「300WでX分」のような明快で分かりやすい指示ではなく、「出し切る」という昭和の根性論的な指示に行き着くのです。パワーで指定された数値も、結局は「出し切る」ためにわかり易く数値化されたものなんですね。その数値に固執し続けていてはいけない、可能であれば、躊躇無くその指定された数値以上の領域に踏み込む勇気、自分の自己防衛本能を打ち破って限界を超えることが求められるのです。


なので、最近ちょっと分かったのですが、ドーピングというのは2種類あって、心肺機能の向上を狙ったドーピングに加えて、脳のドーピングというのは十分効果的だと思います。薬物で脳を騙して、リミッターをカットする。心肺も筋肉も一杯一杯で、もう限界だ、という瞬間はレース中に何度も到来します。


自己防衛本能により、もう一人の自分は「体が危ないので足を緩めよう」と囁いてきます。この囁き声を受け入れてしまった瞬間が「自分に負けている」状態なのです。チームのエース、伊澤選手にも自分の限界を超えるよう、fbで散々発破を掛けられたので、今回の希望が丘はそれがテーマでした。


まず、体を冷やすのが良く無いの分かったので、朝の試走をスキップしてゆっくり10時過ぎに会場入り。存分にC3を応援してから、昼の試走時間に難所を重点的に反復練習。反復練習はとても有効です。そして、ラインを何本か組み立てておくとレースで有効です。時間が限られているので、イージーな所はスキップして自分が得意な所はさらに磨く、不得手な所は納得できる最低レベルに達するまで反復するといいです。ここで、3連のステップは乗って行く方が速いのを確認。


そして、C1のレースも存分に難所で観戦します。特に、朝イチの試走と路面が変わってくるので、自分が走る直前のC1で選手が走るラインはめっちゃめちゃ参考になります。あと、僕がじっくり見ているのは、コーナーを立ち上がって直線をどれくらいでトップレベルの選手は踏んでいるのか、そして、どれくらいのスピードで次のコーナーを減速しているのか?


実は、これを目に焼き付けておくのはとても大事です。もちろん、自分が同じレベルでできる訳はありませんが、「これくらい踏まないと後続に詰められる」「これくらいのスピードならこのコーナーは曲がれる」という目安をつけるのです。DHで時代を築いたレジェンド内嶋亮氏が昔言ってましたが、コースを足で歩いて、「ラインを見るだけで速くなる」と。鎖骨骨折中の丸山由紀夫氏も同じ様なことを言ってました。


閑話休題。C1を半分ほど観戦してから車へ戻って持参した三本ローラーでアップを。アップの重要性については色々な研究結果もでており、エビデンスも示されているので疑問を挟む余地すらありません。乳酸を一度出しておく、というのが重要なようです。これで冷え切った体を温め、スイッチをオン、Raphaウインター・エンブロケーションを足に塗り込んで、レッグウォーマーを脱ぎ捨て、頭から湯気が出るまで踏みまくってやろうと思って今季は常にヘルメットの下に被っていたサイクリングキャップもやめて、ハートレイトモニター無しで、とことんミニマムに行くことに。


さて、レースですが事細かにレースレポートを書いている選手は凄いと思うのですが、詳細を全然覚えていません。右膝を打撲してとても痛いのですが、どうやって打撲したのかも記憶にありません。スタートから烏丸半島で僕が負けた人が先行したので、なんとか食らい付いて行こうと思ったのですが、本当に序盤でスローダウンしてコースを譲って頂いたので、何かメカトラだったのかも?その後3周は独走して先頭だったのですが、コース脇から後続とのタイム差が聞こえてきて、これは助かりました。


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で、おそらく5周目に入る直前にMTBの選手にパスされてしまうのです。正直、ここで心が折れました。この人にはくろんど池でも、烏丸半島でも負けており、今季はもう勝てないと思ってましたので。そして、そのまま後続のK選手にも抜かれて階段手間で3位に転落。もう、観客の空気というか、「3位やん・・」というのは感じました。今季はK選手にはもう負けることは無いだろうと思っていたので、この展開はまさか、という感じで、最高に神経をすり減らす展開となります。


が、グランド横を通過してコンクリ段差を登る所でKさんがミス、キャンバー出口で抜き返してシングルトラック入り口のKOMまでの登り。この登りがこの日はとても調子が良く、C2のどの選手よりもギアを掛けて登れている実感がありました。MTBの選手を圧倒的スピードでパスします。「圧倒的スピード」というのがポイントで、スピード差を見せつけて相手の心を折るのです!



シングルトラックの下りは慎重に攻めます。そして、3連ステップ。この辺りになってくると、アドレナリンがドバドバ出て、3連ステップに思いっきり乗車して突っ込んで行けるし、失敗する気すらしないんです。ここを乗って行けると2〜3秒位の差がすぐ付くんですよ。なので死ぬ気で踏みました。とにかく、自分が得意な所では徹底的にタイムを稼ぐ、これに尽きます。


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最後の1周は、頭の中で「限界を超える」「出し切る」という言葉がグルグルと回っていました。ジープロード手前のシングルトラックを1位で登り切った時には勝利を確信しました。最後の直線は下ハンを握って存分にスプリント、2位に3秒差で優勝を果たしました。自分の限界を超えることができたのでしょうか?出し切ることができたのでしょうか?それは分かりませんが、リザルトでは全員に勝ちました。とりあえず、今回はこれで良しとさせてください!帰宅途中にはアドレナリンが切れて、両膝が激痛でまともに歩けないことに・・。


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1シーズン目は無地のジャージでひっそり挑み、関西CX最終戦桂川でC2に昇格(改めて見ると白いし太い)。


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2シーズン目はチームとなったものの、伸び悩んだシーズンとなり数回のシングルリザルトを残したのみ。


そして今季は西薗コーチの元、新しいチャレンジ。3月には2回目の成人式を迎える僕が、こんな絵に描いたような成功を収めることができるとは思いませんでした。西薗さんには感謝を述べたいのと同時に、コース脇、SNS上で応援してくれた皆さん、写真を残してくれた皆さん、公式/非公式にサポートして頂いた皆さんにお礼を申し上げます。


今週末の関西CX堺は大阪市内からアクセスも良く、自走で観戦に行くのにほど良い距離です。是非、僕がC1で苦しむのを見に来てください。また、新たなチャレンジが明日から始まります(今日では無い)。



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